本市場は、令和4年3月31日で閉場(4月1日廃止)する方針を決定しました。
●どうして卸売市場を廃止するの?
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→50年近く利用してきた施設が老朽化していることから、本市は平成31年3月に市場の整備計画を策定しました。しかし、青果部の卸売業者が令和元年9月から不在となり、卸売市場としての機能が保てなくなったことで再整備計画を実行することができなくなり、廃止方針を決定せざるを得なくなりました。
●土曜朝市や歳末市場まつりがなくなるのは寂しい。
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→これまで多くの方にご利用いただいた市場の各種イベントは、本来の卸売市場の機能とは別に卸売市場の活性化を目的として行っています。
卸売市場とは、鮮度が命の生鮮食料品をすばやく取引し、小売店や外食事業者、学校給食などの加工業者へ販売する拠点です。卸売業者は大量の商品を引き受け、目利きのある仲卸業者がせり等によって価格を決定し商品を買い入れる仕組みとなっています。
生産者等

(魚20箱) |
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卸売業者

(魚20箱) |
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仲卸業者

(魚5箱) |
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小売店、飲食店

(魚10匹) |
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消費者

(魚1匹) |
この仕組みは昭和から平成初期にかけて主流でしたが、最近では大手スーパー等が生産者やJAと直接取引する割合が高くなり(チェーンストア)、卸売市場に関する国の法律もこれに合わせた形で緩和され、公設卸売市場のあり方を考えなければいけない時期になっていました。
生産者等

(魚20箱) |
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チェーンストア

(魚20箱) |
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各支店

(魚10匹) |
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消費者

(魚1匹) |
※詳しくは農林水産省ホームページ「卸売市場ってどんなところ?」をご覧ください。
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sijyo/info/attach/pdf/index-82.pdf
●加古川市民は卸売市場に負担しているの?
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→本市場は市の特別会計という毎年の収入支出を別の財布(予算)で管理しています。基本的に、場内事業者の使用料で賄っていますが、不足分は一般会計からの繰入により市民の税金を財源としています(※公設卸売市場の維持として国が認めた基準額の範囲内であり適正な財源です。)。また、卸売市場の敷地約44,000uや建物約18,000uは公共用財産であるため、市民の財産と言えます。
【公設地方卸売市場特別会計 決算額】
年度 |
歳入歳出額(同額) |
歳出のうち一般会計繰入額 |
H26 | 122,043千円 | 13,347千円 |
H27 | 121,661千円 | 12,481千円 |
H28 | 126,278千円 | 20,649千円 |
H29 | 121,354千円 | 22,358千円 |
H30 | 121,564千円 | 26,184千円 |
●卸売市場の整備計画って?
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→卸売市場を取り巻く情勢は大きく変化し厳しい状況で、本市場が供給しているシェアは年々減っていました。
・加古川市公設地方卸売市場取扱金額及び取扱量
これを打開するために令和7年度を目標として、卸売業者や仲卸業者の経営体質を強化するとともに約26億円を投じて大規模改修案を行う計画を平成31年3月に策定しました。
・加古川市公設地方卸売市場整備計画↓
https://www.city.kakogawa.lg.jp/soshikikarasagasu/chiikishinkobu/kosetsuchihooroshiurichiba/1557272075051.html
しかし、本市場は青果と水産物が揃う「総合市場」として運営しており、これを前提とした整備計画であったため実行することができなくなりました。
●水産物部のみで単独市場はできないの?
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→本市は漁獲量も近隣市に比べて少なく、近隣に多くの水産物を取り扱う市場が存在しており、水産物部のみで特色のある市場展開が見込めません。
【参考:平成30年漁業センサスの漁獲量】
市名 |
漁獲量 |
加古川市 | 21トン |
高砂市 | 247トン |
姫路市 | 10,589トン |
明石市 | 2,118トン |
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